『「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義。』感想文

橋下徹 交渉術 読書感想文

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アラフォー男子はたまに読書をするのですが、特に感銘を受けた本を紹介していこうと思います。第一回目に紹介する本はこちら。

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『「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブランディングデザイン講義』水野学  誠文堂新光社

「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブランディングデザイン講義 [ 水野学 ]

価格:1,760円
(2020/11/17 20:48時点)
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著者の水野学さんについて簡単にご紹介します。

good design company 代表。クリエイティブディレクター、クリエイティブコンサルタント。慶應義塾大学特別招聘准教授。

肩書きがこのようになっています。これだけだといまいち何をしているの人なのかイメージできないと思いますが、絶対と言っていいほど誰もが一度は水野さんの携わったクリエイティブを見たことがあるはずです。

代表的な例だと、くまモン。はい、皆さん知ってますよね。くまモンのデザインを手がけたのが水野さんです。その他にも数多くの有名な企業やアーティストのアートディレクションを手がけているのでくまモンの他にも水野作品を見たことがあるかと思います。本書はそんなデザインやクリエイティブの最前線で活躍している水野さんが商品を手がける時の魅力づくりについて解説しています。

まずこの本の内容に移る前に、皆さんは「ブランド」という言葉を聞いたら何を想像しますか?

好きな洋服やアクセサリー、時計、もしくは高級ブランドのバッグや財布を想像するかもしれません。でも「ブランド」という言葉にはそういう表面的な意味合いよりももっと本質的な意味があり、コントロールできるというのです。

この本を読み終わる頃には「デザイン」や「ブランド」という言葉についての理解が100倍くらい深くなります。

水野さんが慶應義塾大学で行った講義を書籍化しているので文面が非常に読みやすくなっています。なので、もし日頃からデザインとかブランディングなどのクリエイティブについて興味があるけど何をしたら良いかわからないような人にはかなりお勧めしたい一冊です。

本書の中で特に印象に残った言葉を2つ紹介していきます。

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「ブランドとは、見え方のコントロールである」

本書ではブランドの説明として、「そのものがもつ個性や特徴、持ち味」と書いてあります。著者の水野さんは「らしさ」という表現を使ってブランドの説明をしています。

じゃあ、そのものがもつ個性とか「らしさ」って何なの?というと、企業とか商品に対するイメージのことです。例えるなら、自動車メーカーのA社は昔から安全性に評判があるので「A社といえば安全」のように一言で言い表せるような言葉がブランドを形成していくのです。

企業や商品の世間のイメージがブランドとして付加価値を作るのなら、企業は「なりたい姿」を決めてどうすれば「なりたい姿」になれるかを実行していけばよいのです。

これこそが「ブランドとは、見え方のコントロールである」のことです。本書では商品そのものに留まらず、パッケージデザイン、広告、店舗の空間デザインなどの企業のアウトプット全てを企業の理想的な状態にコントロールするべきだと言っています。

ちなみにこの今後はこの「コントロールできる人」が必要になってくるらしく、さらにはまだなり手が少ないようです。こういう仕事憧れますね~!

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「センスとは、集積した知識をもとに最適化する能力である」

見せ方と言ってもセンスがないから、無理。

と思った人いませんか?

朗報です!本書では「センス」という言葉についても非常にわかりやすく解説してくれています。

あるミュージシャンの音楽を自分では素晴らしいと感じるのに友人には共感してもらえない。この場合はどちらが音楽のセンスが良いと言えるでしょうか。

センスとは「いい」とか「悪い」で決められるものではないんです。水野さんは「センスとは、集積した知識をもとに最適化する能力である」と結論づけています。

水野さんのお子さんのキリンの絵の話がすごく的を得ていたので紹介させて頂きます。水野さんの6歳になるお子さんがキリンの絵を描いたそうです。実際のキリンには程遠いけど、いちおうキリンだとわかる様な絵なんだそうです。なぜキリンだとわかる絵が描けたのかというと、6歳の子がキリンに関して持ちうる情報、つまり色や形などの特徴の知識を最適化して絵にしているからなのです。キリンを描いてと言われてキリンに関する知識が無かったら出来上がった絵はキリンとは認識されないですよね。

知識をもとに最適化する能力こそがセンスの正体です。なのでセンスを身につけたいと思うなら知識を積み重ねることです、と水野さんは言っています。

知識を積み重ねることについてはYouTubeで水野さんの講演の動画があるのですが、そこでテレビを見たり、雑誌をたくさん読んで情報収集をしていると仰っていました。情報収集することでその時々の「定番」とか標準も知ることができるそうです。

「デザイン」、「ブランド」、「センス」って特別なものだと思い込んで敬遠している人も多いのではないでしょうか。本書を読めば見方が変わり身近なものとして捉えることができる様に考え方が変わります。

私自身もデザインとかブランドって感覚的なもので美的センスのある人にしかできないものだと思っていました。

しかし本書を読んで思ったのは、身近なものであると同時に誰もが身につけていたいスキルだということです。

本書ではさらに水野さんが携わった仕事について具体的な事例を交えて紹介されているので水野さんの「仕事術」にも触れることができますし、「ブランド」に対する考え方をさらに深く理解ができる内容となっています。

「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブランディングデザイン講義 [ 水野学 ]

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最後に、水野さんが仰っていた言葉で印象的だったものを紹介します。はっきりとは覚えてないのですが確かYouTubeの動画で見たと思います。講演の最後に聴講者から体調管理について質問があり、その回答が「体調によって1+1が3になってはいけない。体調によって仕事の出来が左右されない様に体調管理には気をつけている」と仰っていました。

これを聞いたときに私も体調や気分によって仕事のアウトプットが変わるようではダメだ、とハッとさせられました。

水野学さんは本当に好きな仕事人です。今回こんな下手くそな感想文を書いてしまい非常に申し訳ない気持ちです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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